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北朝鮮に宥和政策は通用しない


 今回の6者協議は今までの協議と同様に北朝鮮に振り回され、何の成果もないまま休会した。北朝鮮の金桂寛外務次官はマカオの金融機関バンコ・デルタ・アジア(BDA)で凍結されている北朝鮮関連資金の全額返還が確認できなければ、協議に応じないという姿勢を一貫して崩さず、最後には自ら6者協議の席を離れ、北朝鮮に帰国した。
 今回の協議で唯一毅然とした態度を取り続けたのは日本代表団だけであった。議長国・中国や米国は面子を潰された格好となった。
 2月に合意した「60日以内に実施すると明記された北朝鮮の核施設の稼動停止・封印の初期段階の措置」も、このままでいけば北朝鮮に核開発の時間稼ぎを許すだけとなってしまう恐れすらある。また北朝鮮関連資金が全額返還されたとして、北朝鮮が本当に核施設を閉鎖し、国際原子力機関(IAEA)の査察を受け入れるかも疑わしい状態だ。
 協議休会後、佐々江賢一郎アジア大洋州局長は、記者団に「今回の協議はBDAに始まりBDAで終わった会合だった」と語ったが、協議参加国は北朝鮮に対し対話路線から圧力路線へ軌道修正をしなければ、ますます北朝鮮は図に乗るだけだ。
 北朝鮮に対する宥和政策は東アジアの平和と安定には繋がらない。無法者国家に宥和政策をとることは、けして良い結果は生まないことは歴史が証明しており、いつまでも北朝鮮を甘やかせ続けるべきではない。
 一方に於いて、米国による北朝鮮への「テロ支援国家指定解除」の動きがあるが、日本政府は拉致事件解決なくして、指定解除なしという働きかけを米国に行うと同時に、未だに全ての拉致被害者を帰さない北朝鮮に対し、日本政府は6者協議の場とは関係なく独自の経済制裁を取り続けることが重要である。
 このまま北朝鮮への宥和政策を取り続ける限り6者協議は何の進展もないまま時間だけが過ぎるだろう。核問題や拉致事件解決を促すたけにも6者協議に於ける宥和政策の見直しが求められている。