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自衛隊の情報収集活動と情報漏えい問題


 共産党は先週、陸上自衛隊情報保全隊が、自衛隊の活動に批判的な市民団体のほか政党、労働組合、ジャーナリスト、宗教団体などの動向をまとめた「内部文書」を入手したと発表した。
 この発表を受け、共同通信社の配信記事を全国の地方新聞が大きく掲載、朝日新聞にいたっては社説でも「自衛隊は国民を監視するのか」と題して大きく取り上げた。内部文書に名前があった人たちからは戸惑いと反発の声が上がり、また野党は「憲法違反の活動」などとして国会で追及をする構えだ。
 それに対して、久間章生防衛大臣は参議院外交防衛委員会(6月7日)で、陸上自衛隊情報保全隊がデモや集会の写真撮影をしていたことを認めた上で、違法行為には当たらないとの認識を示した。「マスコミなどでもパチパチ撮っている。取材は良くて自衛隊は駄目だという法律の根拠はなく、デモや抗議行動の風景を撮ることは違法ではない」と述べた。
 自衛隊の情報収集活動の法的根拠は防衛省設置法第4条の『必要な情報の収集整理に関すること』に基づいて行われており、今回の「内部文書」の内容は法令の許容範囲である。
 自衛隊の情報収集は、警察や公安筋からの情報提供もあり全てが自衛隊独自の情報収集ではなく、また情報収集の対象はあらゆる分野に亘っており、「反自衛隊」だけを対象にしているわけではない。世界中どこの国でも行われていることであり何ら問題はない。日本には未だにスパイ防止法がない中、警察・公安・自衛隊による情報収集活動は絶対に必要である。
 本来、今回の件で問題にすべきは、「内部文書」の内容ではなく、自衛隊からの情報漏えいを問題にすべきであり、情報を外部に持ち出す自衛官がいることの方が問題である。  
 海上自衛隊のイージス艦に関する情報流失や、今回の「内部文書」の持ち出しのようなことが続けば、日本の安全保障の根幹を大きく揺るがすことに繋がりかねない。防衛省・自衛隊は早急に情報漏えい防止策に取組まなければ、国際社会から「日本は情報が漏れる国家」と烙印を押され信用されなくなるだろう。