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フォークランド紛争終結25年と日本の領土問題
〜領土問題は憲法改正、教育再生にも繋がる〜

 南米アルゼンチン沖の大西洋に浮かぶ英領フォークランド諸島の領有をめぐるアルゼンチンと英国との戦いが、英国の勝利で終結して6月14日で25年を迎えた。
 フォークランド紛争は1982年4月2日に、ガルチェリ独裁体制下のアルゼンチン軍が同諸島に侵攻して始まった。英国のサッチャー首相(当時)は、アルゼンチンに国交断絶を通告し、英国本土から1万3000キロも離れ、それこそ羊しか住んでいないような同諸島に、2隻の空母を含む100隻の艦船、兵2万5000人を送って、74日間にわたる戦闘の末、領土を奪い返した。
 これは領土の価値が面積の大小や資源の有無だけで決められるものではなく、国民の歴史的な思い入れにもかかわる問題であることを示している。かつ、奪われた場合には、速やかに奪い返すという政治のリーダーシップを改めて教えてくれた出来事といえる。
 ひるがえって日本政府の領土問題に対する取組みはどうであろうか。ロシアによる北方領土、韓国による竹島の不法占拠・侵略行為に対して、日本が即座にサッチャー首相と同じ行動を取ることは現実的ではないかもしれないが、世界の国々の中で、正当な根拠がありながら領土権の主張を遠慮がちに抑制する国は日本ぐらいだろう。
 今国会で、東シナ海での石油・ガス田開発作業などの安全確保を目的とした安全水域法と各省庁横断で海洋政策に取り組むための海洋基本法が成立したものの、領土問題を一元的に管理・交渉する組織は未だ整備されていない。今後はロシア、韓国だけでなく、中国との間でも尖閣諸島を巡って衝突する可能性がある。その時、日本は十分な対応が取れるのか。東シナ海のガス田開発に対する日本政府の対応の甘さを見れば、尖閣諸島が中国に不法占拠されてもおかしくない状態である。
 安倍総理は「戦後レジュームの脱却」の中で、憲法改正と教育再生を大きな柱に据えているが、国家主権にかかわる領土問題も柱の一つに加えるべきである。
 ドイツの法学者イェリングは『権利のための闘争』の中で、「隣国によって1平方メートルの領土が奪われながら放置するような国は、その他の領土をも奪われてゆき、遂には領土を全て失って、国家として存立することをやめてしまうであろう」と言っているが、まさにこの言葉こそが、安倍総理が目指す国を守るための憲法改正や、日本人としてのアイディンティティを確立し、自国に誇りを持てる教育をしていく教育再生に繋がる道なのである。