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国防と、我々国民の意志
防衛官僚のトップであった守屋武昌前防衛事務次官が、防衛省の利害関係者からの飲食やゴルフの接待を禁じた自衛隊員倫理規程が施行された平成12年4月以降も防衛専門商社からゴルフ・焼き肉・マージャンなどの接待を頻繁に受けていたというニュースは確かに衝撃的である。6月には緒方重威(しげたけ)元公安調査庁長官の不祥事が波紋を呼んだが、今回発覚したのはまさに在職中における出来事であった。
石破茂防衛大臣は会見で守屋氏に対し退職金の自主返納を促し、町村信孝官房長官なども同様の意見であるようだが、処分についてはまずは(その是非はともかく)当局の方針を見守るしかない。しかし防衛省の聴取に対して、倫理規程を承知していたにも関わらず「長い付き合いでやめられなかった」、回数については「確認する材料がなくコメントできない」と説明したとされる守屋氏の感覚には失望を禁じえない。
目下、我が国は周辺諸国との関係も含めて大変厳しい国際関係に置かれている。心ある国民は日本の国防の現状に強い問題意識をもっており、それは防衛当局への期待と一体であるはずである。例えば最近取り沙汰されている北朝鮮とシリア共同の秘密核開発疑惑に関してまさか「長い付き合いでやめられなかったのなら仕方無いでしょう」などといった呑気な話にはならないであろうが、そうした情報を「確認する材料」を集め我が国に対する危機について然るべき現状共有を行うことが求められているのは論をまたない。
ただ今回の一件が防衛行政一般に対する深い不信を生み出したり、憲法改正や集団的自衛権など安全保障に関する議論に悪影響が及んだりすることは避けねばならない。我々国民の側も、防衛当局の不祥事に対する厳しいチェックは自分たちに「平和」をもたらしているものへの理解を深めようという強い意志とセットであることを自覚すべきである。その際、我が国の国防の現状や我が国を取り巻く国際環境についての適切な認識が必要であることは言うまでもない。 |
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